入国時20分かけて持ち物を全部調べられた話 検疫が厳しすぎるオーストラリア! 

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2020/06/09 オーストラリア - オーストラリア

入国時20分かけて持ち物を全部調べられた話 検疫が厳しすぎるオーストラリア! 

 

オセアニア大陸で1番大きい国、オーストラリア。

今日の記事はオーストラリア入国の際、鬼の検疫官から取り調べにあい、20分かけて持ち物検査された話である。

ずっとずっと訪れるのが夢だったこの国で、まさか入国時に洗礼を受けるとは思いもしていなかった。今まで約70か国訪れてきたが、後にも先にもここまで入国時に厳しい対応をされた国はない。

あの世界一入国審査が厳しいといわれるイスラエルよりもずっとずっと大変だったので、記録としてとどめておこうと思う。

 

夢のオセアニア大陸へ! メルボルン国際空港に到着!

クアラルンプールを出発して早数時間。目を覚ますと朝5時。外はもう明るくなっていた。

飛行機から見る朝焼けは久しぶりかもしれない。夕焼けはよく見れるが、朝焼けもいいな。

それから二度寝し、起きた時には既にオーストラリア上空。しばらくするとメルボルン国際空港に着陸した。

入国カードの検疫項目 検疫がかなり厳しいオーストラリア

元々色んな人から話は聞いていたが、オーストラリアは検疫がかなり厳しい。

海に囲まれている国であり、動植物の生態系を守るためかなり厳しい独自の検疫規制がなされているのだ。

機内で書き込んだ入国カードにはこんな項目のチェック項目があった。

・肉、家畜(鶏など)、魚介類、卵、乳製品、野菜、果物を所持していないか

・穀類、種、球根、麦わら、ナッツ、植物、伝統療法の薬、ハーブ、木製品を所持していないか

・動物、動物製品(装飾品も含む)、ペットフード、ペットの卵、バイオテクノロジー製品、標本、鳥、魚、昆虫、貝、蜂、およびそれらを使用した製品を所持していないか

・過去30日以内に農場に行ったり、家畜、山や森などの原野、淡水のある場所に行ったか?

 

後にも先にもここまで検疫に関して詳しい項目があったのはオーストラリアとニュージーランドくらいだ。過去30日以内に山や森に行った人なんてごまんといるだろうに…。

2019年4月、オーストラリアは移民法の改正を行い、入国時持ち込み禁止物品を所持していた場合、ビザをキャンセルし、入国を拒否する事ができるよう法改正を行ったそう。

そしてビザがキャンセルされた場合、その後3年間に渡って新たなビザは付与されないというから恐ろしい。

一番検疫で引っかかっているのは、タバコ。次いで酒類だという。タバコ持ち込みは25グラム・未開封の1箱(25本まで)まで。お酒は無税で持ち込めるのは2.25リットルまで。どちらも少ない。

私もこのカードを書いた時はまだ自分が検疫官の攻撃にあうなんて思っていなかった。だって検疫に引っ掛かりそうなものは何ももっていなかったし、何よりオーストラリアに来る前までは入出国に手間取った経験がなかったのだ。

もうすぐ夢のオーストラリアだー!とルンルン気分で入国審査のゲートへ進んだ。これから取り調べまがいな検疫が待ち受けていることもつゆ知らずに…。

鬼の検疫官と対面 所要時間20分 怒涛の荷物チェックが始まる…。

入国審査はいたって簡単だった。日本人は機械での手続きが可能であり、顔写真を撮り、レシートのようなものが機械から出てきたので、それを受け取った。

なんだ、入国厳しいって聞いてたけど、機械だったし簡単じゃん…。何もうしろめたい思いはないし、検疫も大丈夫そう…。

そんな気持ちで順路に沿って歩いているとドアの前にある1人の男性スタッフがいた。

 

スタッフ「パスポートと、入国カードと、さっき機械から出たカードみせてもらっていい?君めっちゃスタンプあるね!1人できたの?しかも日本じゃなくてタイから!そっか!じゃあ①番に並んでもらってもいい?」

物腰の優しい感じの良い男性スタッフに言われるがまま①とかかれたラインで順番を待つ。確か番号は①から④くらいまであったと思う。

待っている間はそのスタッフと談笑していた。なんだ、やっぱり大丈夫じゃん。この時の私は完全に気が抜けてしまっていた。そして私の番がきて目の前の自動ドアが開いた。そしてドアの向こう側にいた検疫官がこういったのだった。

 

検疫官「COME!!!!!!!!」

 

そしてそこにはにこりともしない検疫官3人が私を待ち構えていた。構成は女性1人、男性2人。体も大きく、声も張りがあり、凄まじい威圧感。

左側にあった②、③、④レーンを横目で見てみると、穏やかかつ和やかな雰囲気の中検疫が行われている。

この時私は悟った。ああ、私は厳しい検疫官の元へ送りこまれてしまったのだと…。

 

これまでの人生で一番長い、鬼の検疫が始まった。

検疫官1「君のスーツケースとバックをこれから見させてもらう。開けて。」

検疫官2「入国カードに書いた内容に虚偽はないね?こんなに色んな国にいってるの?1人で?11月8日に出国してその後の経路は?仕事は?え?辞めて世界一周旅行してる?なんで?お金はどうしてるの?オーストラリアには何日いるの?出国用のチケットある?みせて?その後の旅程は?は?ニュージーランドに行ってまたオーストラリアにかえってくる?いつ日本に帰るの?…(続く)」

まずはスーツケースの中身をチェックされながら怒涛の質問攻撃にあった。1つ1つの質問に丁寧に答えていく。別にうしろめたいこともなかったし、小嘘をついてそれがばれて入国できないとなったら非常に面倒なことになるので、全て正直に洗いざらい説明した。

しかしまあそのスーツケースの中身のチェックの方法が凄まじいから驚きである。彼らはポーチの小さなポケットも全部開けるし、服1枚1枚まで全部、入念に確認していくのだ。下着の果てまで全部。さすがにそれは女性の検疫官がチェックしてたけど。

常備薬を10種類ほど持っていたのだがその名前と効果についても事細かに全部聞かれたし、所持していたカード類も1枚1枚チェックされ用途について聞かれた。

最も驚いたことは私のスマートフォンのデータまでチェックし始めたこと。私のこれまでの旅程について聞きながらスマホのカメラロールと照らし合わせ、虚偽がないか入念にチェックしている。いやいやあなたたち警察なんですか…?怖すぎる…。

ミャンマーでは誰といたのか?ときかれたので「日本人の友人3人といました」と言ったら、検疫官がそのミャンマーの写真をカメラロールから見つけ出し別の検疫官に見せて間違いがないことを確認する。それを延々繰り返すのである。

途中でスーツケースから予備のスマホを見つけ出した。さすがに予備用だからチェックしないかなと思った。しかしそれは勘違い。

そのサブ用スマホの電源も入れろと言われ、カメラロールを同じようにチェックしていく。

もう衝撃を超えて、笑えてきてしまった。

半分警察から取り調べを受けているような気持ちになった。いや、今まで取り調べなんてうけたことはないけれど、きっとこんな風に違いない。何も悪いことをしていないのに、なんだか悪いことをした気分にさえなってきた。

日本にいた時、バラエティ番組で厳しいオーストラリアの検疫の様子が放送されており、何度か目にしたことがある。そのTV番組の中では厳しい検疫官が荷物検査や質問をしながら入国希望者をチェックしていた。中には悪者や怪しい人もいて、結構な数の人が入国拒否されるor別室につれていかれるという措置をとられていた。

まさにあのテレビで見ていたことが、目の前で起こっている。自分には同じようなことは起こらないだろうと思っていたのに、今、ここで、同様の仕打ちを受けている。彼らの目に私はそんなに特異な存在にうつったのだろうか。ただの旅行者だよ…。悪いことなんかしてないよ…。

5分、10分、15分、20分たって、やっと荷物検査と質問攻めが終わった。気が済んだか、検疫官たちよ…。

しかし問題がここでまた1つ。荷物をぐっちゃぐちゃにして返されたのだ。もうこの世のものとは思えないほど乱れた状態で。

色んな場所のチャックはあいてるし、化粧品のふたはとれてるし、服は団子状になって大変なことになっているし…もう見るに堪えない状況。スーツケースぎりぎりまで物をつめこんでいたので、チャックもしまらなかった。

検疫官の前で荷物をつめる作業が始まった。中身のことはもう一度放棄して、スーツケースの上に体重をかけながら思い切りしめる。もうぐちゃぐちゃになったって、しわしわになったって、なんでもいい。とにかく一刻も早くその場から立ち去りたかった。

その様子を見ていて不憫に思ったのか女性検疫官が一言こういった。

「運が悪かっただけ、ランダムなの。」

いや!!!!!それは全く私が欲しい言葉ではない!!!

色々思うことはあるが、この人達は仕事をこなしただけなのだ。家に帰れば普通に家族がいて、その人達のために働いているかもしれないし、今はにこりともしない怖い顔だけど、帰宅したら優しいお父さん、お母さんの顔になるのかもしれない…。

そしてなんとかスーツケースを閉め終え、立ち去ろうとした時、こう言われたのだった。

最初で最後の笑顔を見せて…。

 

「Welcome to Australia! Have a nice trip!」

 

なにこのツンデレ!!!!!!!!!!!!!

そうして怒涛の検疫が終わり、へろへろになりながら無事入国を果たした。

オーストラリアという国を侮ってはいけない…。

 

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