世界一周旅行の出発時期を2年早めた理由
前回、世界一周旅行に行こうと思ったきっかけについて投稿したが、当初2018年に出発する予定はなく、2020年の東京オリンピック終了後を目途に出発しようと考えていた。
出発を早めた理由を一言で説明するならば「人間いつ死ぬか分からないから元気なうちにやりたいことはとことんやった方がよい」と考えるようになったからである。
私は大学卒業後、看護師になった。そして仕事を通してたくさんの生と死に触れた。
手術が成功し笑顔で退院していった患者さん。
がん治療が奏功し、退院後元気な姿で病棟に挨拶しに来てくださった患者さん。
会話を交わすことはこの先ほぼ不可能だろうと診断されていたにもかかわらず、話せるようになった患者さん。
数日後に退院予定だったにもかかわらず、突然容態が悪化し急死した患者さん。
「今まで本当にありがとう」という言葉を最後に残し、家族に囲まれながら穏やかな表情で最期を迎えた患者さん。
最後まで諦めず病気と闘ったが、20代前半という若さで亡くなった患者さん。
様々な患者さんと接していく中で、後悔しないよう毎日を全力で生きようと自然と思うようになった。
そして人間は時にほんの少しのことが原因で簡単に死んでしまう生き物であることを学んだ。絶望的な状況から回復した方もたくさん見てきたし、なかなか死なない生き物であることもまた本当なのだが、自身がいつどちらに転ぶかは誰にもわからない。
「自分が明日死ぬ可能性だって0ではないし、ましてや2020年まで生きていられる確証なんてない。だからなるべく早く自分の夢をかなえよう。」
そう決意し2年予定を早めて世界一周旅行を始めることにした。
勿論、帰国後のキャリアや金銭面に関して不安がないといえば嘘になる。看護師免許を所有しているとはいえ、看護求人サイトを見ていると経験年数5年以上の人を対象とした求人をよく目にする。私は5年も働いていないためそういった案件には応募できないし、この働かない数年間で看護スキルが著しく低下するであろうことは言うまでもない。「この働いていない数年間は海外で遊んでいたんですか?」などと就職面接で問われれば、全くその通りであるためおそらくぐうの音も出ないだろう。帰国後の働き方にもよるが、一度退職したため生涯年収が低くなる可能性は高いし、貯金も一時的に無くなってしまう。
しかしながら、私はそんなことよりも世界一周旅行に行けずに死んでしまうことのほうがずっとずっと怖い。
「僕にはお金も時間もある。だけど1つだけ足りないものが健康な体なんだよ。そのせいでどこにも行けやしない。元気な時にやりたいことを全部やった方がいい。看護師さんは後悔しない人生を歩んでね。」
これはある患者さんから頂いた心に残った言葉の1つだ。この方の夢は南極大陸に行くことだった。
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ゆめたび -100の夢を叶える世界一周旅行-