【ミャンマー】ヤンゴン滞在記 旅は道連れ世は情け

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2020/05/03 アジア - ミャンマー

【ミャンマー】ヤンゴン滞在記 旅は道連れ世は情け

 

タイのチェンマイから約2日かけて到着したミャンマー ヤンゴン。ミャンマーは当初訪れる予定はなく時間があまりなかったため、滞在はヤンゴンのみとなった。⇒関連記事:チェンマイからヤンゴンへの陸路移動(2) メーソートからミャワディの陸路国境越え ヤンゴンまでのバス移動

 

後に出会う旅行者に「バガンに行かなかったなんて勿体ない」「ヤンゴンは行かなくても良いからむしろバガンにいくべきだったよ」と口々にヤンゴンの北部に位置する”バガン”という場所を推され少々後ろ髪を引かれる思いになったのだが、旅行も縁とタイミング。今度ミャンマーに訪れることがあったら是非バガンにも足を伸ばしたい。

 

そしてミャンマー滞在はいつもと異なる点が1つあった。それは3人の日本人旅行者と一緒に行動したことである。旅行中出会った人と数日間ずっと一緒にいることは初めての経験であった。以下はヤンゴンで撮った写真である。

 

ヤンゴン中心部の大通り。イギリスの植民地だったことがうかがえる洋風の建築物が立ち並んでいるが、色使いはなんだか東南アジア風に感じるのは気のせいだろうか。やけに日本車が多いなと思ったら、どうやらミャンマーで使われている9割の車が中古の日本車らしい。ハイテクな信号機が配置されており、道路も立派。

 

大通りを1本裏に入るとこんな感じ。先ほどのような洋風の建物はなくなり、全く違う雰囲気。やはり私はこっちの風景の方が好きだ。

 

ミャンマーのことを調べていくうちに、紅茶の産地であることが分かった。またしてもここにイギリスの影響が…。インド、スリランカもそうだが植民地にお茶の作り方を叩き込みがちなイギリス。ミャンマーのお茶産業からは比較的早く手を引いたため、ミャンマー人好みのお茶が発展したのだとか。

紅茶が大好きな身としては、ミャンマー紅茶も試してみなければ。外国人向けの綺麗なカフェ”RANGOON TEA HOUSE“。LEARGEサイズのオリジナルティー3000チャット(約270円)ミルクの量、甘さ、深さ、氷の有無まで選ぶことができる。ミャンマー価格からすると大分お高めだけど美味しくて癒された。ミルクも氷もしっかり入っているものを注文したのだが、お茶の存在感がしっかりとしていて、香りも味わいも豊か。濃厚なミルクティーだった。

 

お昼に食べたローカルフード。名前は分からない。メニューを指さして聞いたらライスwithチキンと言われたのでそれをお願いした。見た目は結構茶色いが実際はちょうどよい塩辛さであっというまに完食。店員さんがとても親切で、配車した車の運転手と待ち合わせできなくなってしまった際、代わりにビルマ語で電話してくれて、引き合わせてくれた。感謝の気持ちでいっぱいである。

 

インヤー湖。中心部から少し離れておりタクシー配車アプリGrabで向かった。ヤンゴンの定番デートスポットらしい。この日は32度超えの炎天下だったが、湖周辺は水辺ということもあり他の場所よりも涼しく感じた。

 

ボージョー アウン サン マーケット。 ロンジーなどミャンマーのお土産が一通り買える。私はここでポストカードを購入。日本語が話せる若者が店の勧誘をしてくるが「No」と言えば大丈夫。全然しつこくなかった。

 

マーケットの路地裏 たくさんのミャンマー人が食事をしたり団らんしたりしている。真ん中の人が腰に巻いているスカートのようなものが、ミャンマーの民族衣装ロンジー。ロンジーについて調べてみたが、かなり機能的な衣装のようだ。

ロンジーはミャンマーでの日常生活に適した衣服と言われている。山道を通ってのパゴダの参拝、高所への移動のために脚を掲げた場合など股を大きく開いた場面でも、布地に余裕があるロンジーは脚を簡単に隠すことができる。裾をたくし上げれば水浸しの場所でも布を汚さず、服を着たままの水浴びにも適している。実用面以外に伝統文化への愛着、長らく続いた輸出入の統制のために外国製の衣服の入手が困難だったことが、ロンジーが日常的に着用される理由に挙げられている。ミャンマー政府は日常的に着用されるロンジーを国民が伝統文化に対して抱く敬意の象徴として強調した (出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ロンジー)

 

マーケットの近くを走っていた鉄道。日本がミャンマーへ寄付したもの。東海道線だろうか。ミャンマーは東南アジアの中でも親日度が高い国と言われており、両国の国際関係は深い。戦前日本がミャンマーを占領していた歴史があるにもかかわらず、戦後日本が食糧不足だった際にはミャンマーが米を大量に安く譲って支援してくれたそう。その後、日本はミャンマーに対して継続的に経済的・技術的支援を行っているという。この国では日本人だということを伝えると、Welcomeな反応をしてくれたり、親切にしてくれたりする人が本当に多かった。嬉しかったな。

 

高さ46mの純白の独立記念碑。この周囲は公園になっており、人々が集っている。ミャンマー人が仲睦まじく話している。皆思い思い時間を楽しんでいた。

 

ミャンマーの中心部に位置する寺院、スーレー・パゴダ。この寺院自体がロータリーになっていて、東西南北に幹線道路が伸びているそう。まさに街の中心部。外から眺めるだけであったが、タイやラオスの寺院とは異なるスタイル。ちなみに寺とパゴダの違いは僧侶が常駐しているかしていないかの違いらしく、パゴダは常駐していないのだとか。

 

治安がイマイチと言われているダラ地区へのフェリー。日本が船を寄付したので、パスポートを見せれば日本人はフェリー代金がタダ。それを知らずに訪れたためお金を払わなくて良いと伝えられ驚いた。「この船は日本人がくれたんだ、ありがとう」とお礼まで言われてしまった。私は何もしていないのに…。

船に乗る前に顔にタナカを塗った子どもから観光の勧誘を受けたくらいで、ダラ地区も一通りぐるっと回ったが特に危険な雰囲気は感じなかった。写真は鳥を呼びよせようとしているAくん。

 

フェリーからの夕日。この日は夕景が美しかった。夕日が川に反射して、光の道がうっすらとだが現れている。

 

夕暮れ時、フェリー乗り場から市街地への歩道橋で撮影したもの。かなり交通量が多い中、かなりの人が道路を横切ろうとしている。ヤンゴンは荒い運転も多く、私も道路を横切らなければいけない時は冷や冷やしたものだ。こんな巨大な通りを横切る自身は到底ない。赤信号、みんなで渡れば怖くない…のかな?

 

ヤンゴンの代表的な寺院、シュエダゴン・パゴダ。

インドでブッダと出会った兄弟が8本の聖髪を貰い受け、この地に奉納したことがこの寺院の起源だそう。数々の宝石がこの金色のオブジェに埋め込まれており、5年に1度修復が行われるという。来訪時も一部修復中であったが、そんなことは感じさせないほど夜間イルミネーションはゴージャスだった。

ミャンマー人は八曜日という占星術を大切にしており、皆自分の生まれた曜日を知っている。その曜日ごとに基本性格や、守護動物、方角、星が定められており、結婚前はそれで相性を占うこともあるそう。まるで日本における血液型占いのようなものだろうか。パゴダでは、曜日別の祭壇に祭られた仏様と守護動物がそれぞれの方角に置かれており、自分の曜日に該当する場所で祈りをささげる習慣がある。

ちなみに私は月曜日生まれなので、守護動物は虎、星は月、方角は東らしい。

こちらのサイトで占えるので、気になる人は是非お試しあれ⇒八曜日占い

 

宿泊していた宿の近くにあったワインバー兼レストラン”Marco’s Cellar on 499 Merchant” お店の雰囲気もサービスも良く、連日お世話になった。

画像は国民的ビール”Myanmar”の生ビール。ちなみにMyanmarの瓶ビールverはふたの部分にくじ引きがついており、結構な確率で当たりが出ると他の旅行者から聞いた(当たりが出るともう一本ビールがもらえる)

1日目この店に訪れた際はハッピーアワーで6PM-8PMに1ビールを注文するともう1つついてくるキャンペーンが行われていた。ビールの値段は2000チャット(約150円)ローカル向けの店だと約60-70円ほどで飲めるが、この雰囲気の良い店でもハッピーアワーの時間帯で飲めばあまり変わらない値段で飲むことが可能。

2日目はレディースナイトのキャンペーンがやっていて、6PM-9PMの間、女性はワインがタダだった。調子に乗って飲みまくったせいでかなり酔った。毎週火曜日がレディースナイトらしい。

 

ヤンゴン観光は1泊2日で充分だと噂には聞いていた。私達は急がず2日に分けて観光したが、確かに見所は街の中心部に集中しており1日でまわれてしまうボリューム。

 

しかしながら、ミャンマーは思い出深い場所となった。何故なら3人と過ごした時間がとても楽しかったから。

 

私はいつも旅行をする上で「連れに注意」という言葉を大切にしてきた。というのも旅行前に日本で引いたおみくじにこんな言葉が書かれていたのだ。

 

旅行:良いが連れに注意。

 

運は悪くはないが、同行者に気をつけるべしといったところだろうか。

 

元々おみくじの内容を鵜呑みにするタイプではないが「旅行中誰と過ごすか」選択することは、旅行を楽しむ上で重要なことだとこれまでも考えてきた。だからこそこの言葉にピンときたのかもしれない。

 

一人旅、パートナーとの旅行、家族旅行、友人との旅行、より大人数のグループ旅行…様々なスタイルがあるが、誰と旅行するかによって旅行中の経験や思い出は大きく変わる。

 

もし旅行中嬉しいこと、楽しいことがあればその土地のことを好きになりがちだし、良い思い出が残る。しかしその逆で、旅行中ハッピーでないことが起これば、その土地に良くない思い出が残ってしまう。その場所がどんなに素敵な場所でも、一緒に行った人もしくは関わった人とのトラブルがあったら、ネガティブなイメージが植え付けられてしまうこともある。「○○、良い場所だったけど、あの時喧嘩して大変だったな…。」とか。「○○、建築物すごく綺麗だったけど、スリにあっちゃってすごく悲しかったな。」とか。これらは単なる例えだが、その発生した出来事がその国自体の評価につながってしまうことも少なくないと思う。

 

1人は楽だ。好きな時間に起きて、好きな時に休んで、ご飯を食べて…。誰かに合わせたり、我慢したり、遠慮する必要がなく、時間を自由に使うことができる。私はいつもフラットな状態で旅行を楽しむことができるよう、これまで1人で行動するよう心掛けてきたつもりだった。

 

しかし、今回ヤンゴンをみんなでまわってみて、予想よりもずっと楽しくて驚いた。何より3人にたくさん助けられた。無知だった私にたくさんミャンマーのことを教えてくれたり、それぞれ役割を決めて効率よく見たいところを見てまわったり…。一人ではできない楽しみ方を経験できた。

 

「旅は道連れ、世は情け」という言葉があるが、まさに言い得て妙。本当に昔の人はよく的確に言いあらわしてくれたと思う。

 

「ヤンゴンには何があったの?って聞かれたらなんて答える?」とAくんに尋ねたら「良い出会い?」と笑って言っていた。少し気恥ずかしいが私も同意見だ。

 

見所は少ないと言われているヤンゴンだが、本当に来てよかった。

 

またいつか、世界のどこかでこのステキな3人に会えますようにと願うばかりである。

 

 

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