【タイ→ミャンマー】チェンマイからヤンゴンへの陸路移動(2) メーソートからミャワディの陸路国境越え ヤンゴンまでのバス移動
昨日、チェンマイから国境の町メーソートへと移動してきたが、この記事は移動2日目について記載したものである。1日目の詳細は下記の記事を参照してほしい。
前回の記事⇨ チェンマイからヤンゴンへの陸路移動(1)チェンマイから国境の町メーソートへのバス移動
2日目の起床時間は夜明け前の5時30分。
ヤンゴンまで一緒に行くことになったAくんと相談して、できるだけ早くヤンゴンにつきたいから国境も早く越えてしまおうということになり早起きをした。
ミャワディの国境がオープンしているのはどうやらタイ側が朝5時30分から20時30分、ミャンマー側が5時から20時らしい。
ミャンマーとタイは30分の時差があるため、時刻は違えど同時のオープン&クローズとなる。
私達は朝6時に宿を出発。ゲストハウスのオーナーがタクシーを呼んでくれた。そして10分ほどで国境に到着。
写真:タイ側の国境
国境前にセブンイレブンがある。おそらくヤンゴンに着くまでコンビニには出会えなさそうだが寄らなくて大丈夫?と2人で確認しあう。Aくんも大丈夫だとのことでこのまま出国手続きに行くことに。
パスポートと共に出国カードを渡し、何も聞かれることなく出国審査完了。
ミャンマーとの国境はThaunggin river という川で仕切られており、橋を渡って国境を越える。
橋の上に来た。いよいよ国境越えである。
ここでは、川を船で渡って出国手続きなしに国を行き来している人を見かけることもあるらしい。しかし早朝ということもあり今日はそのような人たちは見かけなかった。
橋の上で物乞いをしている人たちが何人かいる。あくまでもここは国境なのに。すごい。地元の人々は出入国審査なしにこの橋に入れてしまうものなのだろうか。
橋を渡っていると丁度空が明るくなってきた。良いタイミングである。ミャンマーってどんなところなんだろうとわくわくする。
橋を渡り終えたので、入国カードを書きイミグレーションへ向かった。
出身の国、滞在日数、滞在予定場所を英語できかれ、答えるとスタッフが「Oh Japanese!」と笑顔で歓迎してくれた。
ビザ免除の条件に、帰りの航空券を所持していること と記載されていたが航空券の予約は確認されなかった。これがたまたまだったのか、いつもなのかは分からないが、取り敢えず無事に入国審査終了。時間にしておよそ5分ほどかかっただろうか。
晴れてミャンマーに入国完了である。
入国直後からミャンマー人の日焼け止め、タナカを顔に塗った人や、伝統衣装のロンジーを腰に巻いた人たちがたくさんいて、ミャンマーに来たんだということを実感する。
入国後ヤンゴン行きのバスを探そうとしていると、ある1人の男性が「バスを探しているのか?」と尋ねてきた。
「国境を超えた後バスを斡旋してくる人がいるが割高だ」との情報をどこかで目にしていたため、無視しようと思ったが、話しているとミャンマーのsimカードのことやら、ミャワディの観光地やら、色々教えてくれる。以下親切おじさんと呼ぶことにする。
ヤンゴンまでのバスは330-400バーツ(12000-20000チャット)くらいが相場で、予約する場所によって値段が異なると事前にネットで調べていた。
その親切おじさん、バス停までの送迎や荷物預かり代込みで400バーツでチケットを購入させてくれると言う。
「VIPバスで、エアコンついていて、リクライニングできる、荷物も預かるし、バス乗り場が少し離れているからトゥクトゥクで送っていく、どうだ?」とチケット購入をごり推してくるおじさん。
ちなみにバスの出発は10時だという。もっと早いバスがないか期待して早起きして国境を超えたが、このバスが一番良いと言い張る親切おじさん。大型バスではなくバンはもっと早い時間から走っているが、ヤンゴンに行くにはこのバスが最適だよと。本当だろうか。
まだこの時点で6時30分、出発まで3時間以上時間がある。しかもミャンマーに来た途端驚く程英語が通じず、何を聞くにも何を買うにも少し労力がかかる。
400バーツか。日本円にしておよそ1370円。最安値と比較してしまうと割高ではあるがおよそ70バーツ(240円程)の違いである。出発まで荷物を預かってもらえるし、このおじさんには英語通じるし、simのことまで色々面倒見てもらうことを考えれば70バーツくらい割高でもいいのではないかということになり、この親切おじさんからバスチケットを購入することに。
その後、親切おじさんが近くのカフェに連れて行ってくれて、お茶とミャンマー料理をご馳走になった。「私が払うからお代はいらない。好きなだけ食べていい。」と言う。なんだか優しくて逆に怖い。
写真:親切おじさんが案内してくれた喫茶店
お茶を頂きながら親切おじさんとしばらく話していると、仕事はツアーガイドをしていてミャワディではなく他の街に住んでいると話す。ヤンゴンまで行きたい人のツアーコンサルティングを国境でしてお金を稼いでいるように思えたが、本当にこの街に住んでいないのだろうか。
しかしバス代を払った後も見捨てることなく色々面倒を見てくれる親切おじさん。ただの親切心からなのかな?最後に高額なチップを要求されたらどうしよう?と色々と考えてしまう。この親切おじさんの本当の意図がよくわからない。
その後両替所で手持ちの500バーツを両替しミャンマーのお金23500チャット(約1700円)を手に入れた。とりあえず手持ちがこれだけあれば今日1日の生活費は大丈夫だろう。ミャンマー滞在中に必要そうなお金を計算して、明日ヤンゴンのatmでお金を下ろすことにしよう。
親切おじさんに斡旋され、telenorという会社のsimカードを購入。ミャンマーでは1番繋がりやすく速度も速いという。親切おじさんもこの会社のsimを使用しているとのこと。
カード自体が2500チャット(180円) 。データ1G分を3000チャット(220円)で購入。合計400円。
このsimカードはバスチケットを買った店で購入したのだが、街にある売店の至る場所で売っていた。しかしこの街、英語が通じづらいため値段を聞くにも、simの設定をしてもらうにも少し大変。携帯会社から送られてくるミャンマー語のSMSをGoogle翻訳にかけるも、うまく翻訳されない。
写真:携帯会社から届くミャンマー語のショートメール。文字化けもしておりうまく翻訳できない。
結局親切おじさんが店の人に通訳してくれたため、simの設定をしてもらえた。これでネットが使えるようになった。
その後は親切おじさんにオススメされた寺院を見に行ったり、親切おじさんが案内してくれた喫茶店でお茶を飲み直したりしながら時間を潰す。
写真:ミャワディの寺院 ワットジェーディートーン
ミャンマーはタイと比べて物乞いが多いし、スリをしている人も偶然見かけてしまった。ミャンマーはアジアの貧困国ランキングにもランクインしていたが、タイより経済的に厳しい人が多いのかな。ヤンゴンの都市部に行ったらまた雰囲気も変わるかもしれないけど、どうなんだろう。そんなことを考えながら街をぶらぶらしていた。
この写真の路地に入った時「ごはんを食べて行きなさいよ!」とそこにいた人達が歓迎してくれた。子ども達もにこにこ微笑みかけてくれる。ご飯は頂かなかったが、親切おじさんにせよ、この路地の人にせよ、面倒見が良い人が多い気がする。
そうこうしているうちにバスの時間が近づいたので、親切おじさんに言われた通りチケットを買った店の前に行くことに。自転車のトゥクトゥクでバスの乗車場所まで送迎してくれた。
そこには私達だけではなく、おそらく親切おじさんにお世話になった日本人グループがいた。BちゃんとCちゃんという21歳の女の子たち。聞くところによれば幼稚園からの大親友2人で東南アジアを旅しているという。
そしてこの子達も後にヤンゴンで一緒に行動することになる。AくんとBちゃんとCちゃんと私の4人は、生まれも育ちも当然ながらばらばらだし、普通に日本で過ごしていたら出会うことはなかっただろう。まさかヤンゴンに行く過程でこんな出会いがあるとは思っていなかったし、これも何かの縁である。「何も調べていない状況で1人でミャンマー入りするなんて無謀すぎるぞ」と様子を見かねた神様が助け舟を出してくれたのかもしれない。
ヤンゴン行きのバスは大きくて立派なバスだった。
しかし客席に米や段ボールなどの荷物が既に積まれており、その荷物の上に足を置けと言われる。あれVIPバスなはずなんだけどな? 少し窮屈だが仕方ない、そういうこともあるんだきっと。
乗客は私達日本人を除いた殆どがミャンマー人。ミャンマー語がバス内を飛び交っているが当然ながら何を言っているのかさっぱりわからない。
10時15分頃、バスは出発。親切おじさんのお陰で無事ヤンゴンへ行けそうだ。結局最後までチップを要求されることはなく面倒を見てくれた。親切おじさん、疑ってごめんなさい、ありがとう。
ヤンゴンまではおよそ400キロ。日本で例えると東京から三重県くらいまでの距離だが、高速道路がないため10時間程かかる。
道中に悪路があると聞いていたが、ガタガタの舗装されていない道が途中続くこともあった。隣に座っていたAくんはそんな悪路ももろともせず爆睡しているから強い。私は酔わない性質だから良いが、酔いやすい人はこれまたちょっと大変そう。
あとラオス→タイの長距離バスと大幅に異なっていた部分は、定期的に乗客が降ろされるという点だろうか。どうやらバスの重量測定を途中で行っているらしく、ミャンマー人の乗客がバスから降ろされている場面に2.3回遭遇した。私達外国人は降ろされなかったが、バスが重いと何か不都合なことでもあるのだろうか。謎である。調べてみたがよく分からなかった。
バスの休憩は2-3時間ごとにある。少し長めの昼食休憩と夕食休憩もあり、4人で食事をとった。
写真:休憩所の様子。Cちゃん撮影。
小皿に数種類のおかずが並べられ、それと共に白米を大量に食べるのがミャンマー流らしい。たしかに料理の品数はタイやラオスと比較して多く、一度の食事で色々な料理を味わえるのでなんだか楽しい。
写真:実際食べた昼ごはん
特徴としては、スパイスの使用が控えめで、油を多用するらしいが、私達が食べたものは辛い食べ物が多かった。そして個人的にあまり食欲をそそられない見た目であったが想像以上に美味しい。みんなで恐る恐る味を確かめていく作業も楽しかった。
写真:ミャンマー語のメニュー 何が書いてあるのか全く予想できない。
バス車内で初めてヤンゴンに関して調べて始めた。どうやらヤンゴンの観光は1泊2日で十分できてしまうらしい。行きたいところをチェックしながら明日以降の予定を立てたり、仮眠をとったり、ネットサーフィンをしたりしながら車内で時間を過ごす。
途中バス車内でミャンマーの連続ドラマの放送が始まったことも面白かった。映像を見ていると車が荒野を走っていたり、トラックの荷台に人が乗っていたり、世界観が完璧ミャンマー。なんとなく昭和の香りがするドラマであったがミャンマー人には大ウケであり、みんな爆笑しながら見ていた。
そして10時間で到着するはずのバスは結局13時間かかり、23時にヤンゴンのバスターミナルに到着。
やはりラオスからタイの長距離バス同様、到着時間が大幅に遅れた。3時間到着時間が伸びた理由は、あの謎の重量測定の影響もあると予測する。1回につき30分以上かかっていた。
しかしラオスからタイの長距離バス移動とは異なり、異常に休憩が長いだとか、そういうことはない。むしろ夕飯休憩は短く、急いでご飯を胃にかきこんだほどだった。
ヤンゴンのバスターミナルからヤンゴン市街までは少し距離が離れており、タクシーで向かうのが主流らしい。
どうやらCちゃんはミャンマーに知人がおり、その人を通じてバスターミナルからホテルまでのタクシーを事前に手配していた。そしてそのタクシー運転手さんに交渉したところ、なんと私とAくんも乗せてホステルまで連れて行ってくれると言うではないか。
Cちゃんはミャンマーが大好きで、今回が初めての来訪ではないというから驚きである。話を聞くところによるとミャンマーの伝統衣装、ロンジーフェチであり、ミャンマー男子に魅力を感じるらしい。このブログ記事も、Cちゃんが撮影してくれた写真を複数枚使用させていただいた。
そんなことを話しているうちに、宿に到着。所要時間はおよそ20分ほどであり、1人3000チャット(220円)ずつの支払いであった。相場より大分安く移動することができた。Cちゃん、運転手さん、本当に本当にありがとう。
長い1日だったし正直疲労も大きかった。途中一泊したにせよ移動に丸2日かかったわけだし、バスの乗車時間は合計19時間を超えるのだから当然といえば当然である。
バス代の合計は3400円程。コムローイ祭り後のハイシーズンでなければ飛行機代と値段も変わらないため、もう一度この方法で国境越えするかと問われれば悩むだろう。
しかし素敵な3人と出会えたことが何にも変えがたい収穫である。歩いて国境を越えられる体験もできたし、思い出に残るミャンマー入りとなったため、陸路移動を選んで本当によかった。そう思っている。
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